正規表現 早見ページ つぼラボ

$\boldsymbol{\mathcal{Result}}$ の形式：

　処理の結果が入るが、コマンドの種類によりデータ形式が異なる。exec,match⇒混成配列のようなもの、matchAll⇒文字列行列のようなもの、split⇒文字列配列、toString,replace⇒文字列、search⇒数値、test⇒論理値。 詳細については各コマンドの欄を参照。

$\boldsymbol{\mathcal{Regexp}}$ の２つの書式：

　よく使われるのは書式１。ただ、この書式の右辺について、「"」と「"」で囲んで示されるような単なる文字列ではないことに留意すべき。$\mathcal{Str}$ ="/も曇|は雨/g" のように、正規表現的に記述された文字列が与えられていても、$\mathcal{Regexp}$ = $\mathcal{Str}$ とするだけでは期待した結果は得られない。
　この場合でも、eval("$\mathcal{Regexp}$ = " + $\mathcal{Str}$ + ";"); とすることで目的は達せられるが、evalの使用を避けたい場合に書式２を使う。例えば、$\mathcal{Str}$ 内に余計な"/"が含まれていなければ、
　$\mathcal{Arg}$ = $\mathcal{Str}$.split(/\//);　$\mathcal{Regexp}$ = new RegExp($\mathcal{Arg}$[1],$\mathcal{Arg}$[2]);
とする。 ただし、書式２やevalの場合には、$\mathcal{Str}$ の中の"\"は、"\\"のように適切にエスケープされている必要がある。

間接記述/直接記述：

このページの例では、例えば、
　$\mathcal{Result}$ = $\mathcal{Original}$.match($\mathcal{Regexp}$);
のように、間接的な記述に統一しているが、次のように直接的に書くこともできる。
　$\mathcal{Result}$ ="長崎は・・・違いない。".match(/も曇|は雨/g);
しかし、次の点に注意が必要である。
注意：　直接記述の exec や test コマンドでは、g オプションをつけて繰り返し実行させ全数検索しようとしても、検索位置が先に進まず、繰り返しループから抜け出せなくなる。１回だけの実行なら問題ないが、exec や test コマンドは複数回実行するケースが多いので、間接記述にしておく方が無難である。

$\boldsymbol{\mathcal{N\!ewstr}}$ の書式：

　replaceコマンドを使うことにより、検索で得られた文字列を $\mathcal{N\!ewstr}$ と置き換えることができる。ここでは、単純な文字列（"も晴"）との置き換えの例だけを示しているが、実際には、さらに複雑な指示も可能である。

$\mathcal{Result}$ ....... [検索された文字列, グループ化記録1, 2, ... n]　文字列配列
　　　　　　文字列がヒットしないときは null となる。
　　　　　　そのときは、下記の $\mathcal{Result}$ 系の全情報へのアクセスは不可。
$\mathcal{Result}$[0] ... 検索された文字列　文字列
$\mathcal{Result}$[1] ... グループ化記録1　文字列
　　$\smash{\vdots}$　　　　（n: グループ化の括弧の数。10以上でも可）
$\mathcal{Result}$[n] .... グループ化記録n　文字列
$\mathcal{Result}$.index ... 検索された文字列の原稿中での左端の位置　数値
　　　　　　　　　arguments[] 風の [n+1] による指定は不可。
$\mathcal{Result}$.input ... 原稿全体の文字列　文字列
　　　　　　　　　arguments[] 風の [n+2] による指定は不可。
$\mathcal{Result}$.groups.$\mathcal{N\!ame}$ ... 名前付きグループ化記録の内容　文字列
　　　　　　　　　それぞれ異なる名前（$\mathcal{N\!ame}$）に対応した記録内容。
　　　　　　　　　名前付きが無いときは $\mathcal{Result}$.groups は undefined。
　　　　　　　　　　.$\mathcal{N\!ame}$ を付けての呼び出しはエラーとなる。
　　　　　　　　　名前付きが有るときは for(var k in $\mathcal{Result}$) での
　　　　　　　　　　$\mathcal{Result}$[k] の一括呼び出しは使えない（エラー）。
$\mathcal{Regexp}$.lastIndex ...
　　　 gオプション有：検索された文字列の原稿中での右端の位置　数値
　　　　　　　　　　　同時に、次の検索の開始点でもある。
　　　　　　　　　　　すべてを検索し終えると0にリセットされる。
　　　　　　　　　　　必要に応じ、代入によって任意の値への書き替えも可。
　　　　　　　　　　　これにより、検索開始点の意図的な操作が可能。
　　　 gオプション無：通常は0。
　　　　　　　　　　　書き替えても、検索開始点は操作できない。
　　　　　　　　　　　検索完了後もリセットされず、書き替えた値のまま。
$\mathcal{Regexp}$.source ... 正規表現本体の文字列　文字列
$\mathcal{Regexp}$.global ... gオプションの有/無(true/false)　論理値
$\mathcal{Regexp}$.ignoreCase ... iオプションの有/無　論理値
$\mathcal{Regexp}$.multiline ... mオプションの有/無　論理値
$\mathcal{Regexp}$.dotAll ... sオプションの有/無　論理値
$\mathcal{Regexp}$.unicode ... uオプションの有/無　論理値
$\mathcal{Regexp}$.sticky ... yオプションの有/無　論理値
RegExp.\$1～.\$9 ... グループ化記録1～9（10以上は呼び出せない）　文字列
RegExp.lastMatch ... 検索された文字列（一説にある .$&は不可）　文字列
RegExp.leftContext ... 検索文字列の前にある全原稿（.$`は不可）　文字列
RegExp.rightContext ... 検索文字列の後にある全原稿（.$'は不可）　文字列
RegExp.lastParen ... 最大番号のグループ化記録（.$+は不可）　文字列
RegExp.input ... 原稿全体の文字列（.$_は不可）　文字列

　一回のコマンドの実行では、１つの文字列しか処理できないので、whileループなどを使って繰り返し実行させることが多い。$\mathcal{Result}$ == null によって全てを検索し尽くしたことを判断し、ループから脱出することになるが、注意しないと無限ループに陥り、ブラウザがフリーズしてしまうことがある。
注意１：　正規表現には必ずgオプションを付ける。さもないと、最初に現れる該当文字列を繰り返して探し続けることになり、$\mathcal{Result}$ == nullの条件が永遠に満たされない。
注意２：　/^/g, /$/g, /()/g のような無意味な正規表現を指示しない。指示すると、lastIndex が行頭や行末に固定されたまま無駄な実行が繰り返される。
　本ページの「使ってみる」の舞台裏では、この exec コマンドが動作しているが、これらのフリーズの実体験はできない（回避対策済）。

$\mathcal{Result}$ ....... 検索された文字列の有/無（true/false）　論理値
　　　　　　これ以外の $\mathcal{Result}$ 系の全情報はundefined。
$\mathcal{Regexp}$ 系の全情報 ... execコマンドと全く同じ。
RegExp 系の全情報 ... execコマンドと全く同じ。

execコマンドと同じ。ただし、while ループからの脱出は $\mathcal{Result}$ == false による。

$\mathcal{Result}$ ............ 正規表現全体の文字列　文字列
$\mathcal{Result}$[0] ....... 正規表現文字列の1文字目　文字
　　$\smash{\vdots}$　　　　（n: 正規表現全体の文字数）
$\mathcal{Result}$[n-1] ... 正規表現文字列のn文字目　文字
$\mathcal{Regexp}$ 系の情報 ... execコマンドの場合と同じ。ただし、
　　　　　　　　　lastIndex は、コマンド実行前後で変化なし。
RegExp 系の情報 ... 全く更新されず、以前の値が残ったまま。

$\boldsymbol{\mathcal{Result}}$系（gオプション有のとき）
$\mathcal{Result}$ ....... [検索された文字列1, 2, ... m]　文字列配列
　　　　　　文字列がヒットしないときは null となる。
　　　　　　そのときは、下記の $\mathcal{Result}$ 系の全情報へのアクセスは不可。
$\mathcal{Result}$[0] ... 検索された最初の文字列　文字列
$\mathcal{Result}$[1] ... 検索された2番目の文字列　文字列
　　$\smash{\vdots}$　　　　（m: 検索できた文字列の個数）
$\mathcal{Result}$[m-1] .... 検索された最後の文字列　文字列
これ以外の$\mathcal{Result}$系は無効。
$\boldsymbol{\mathcal{Result}}$系（gオプション無のとき） ... execコマンドの場合と殆ど同じ。
$\mathcal{Result}$ ....... [検索された文字列, グループ化記録1, 2, ... n]　文字列配列
　　　　　　文字列がヒットしないときは null となる。
　　　　　　そのときは、下記の $\mathcal{Result}$ 系の全情報へのアクセスは不可。
$\mathcal{Result}$[0] ... 検索された文字列　文字列
$\mathcal{Result}$[1] ... グループ化記録1　文字列
　　$\smash{\vdots}$　　　　（n: グループ化の括弧の数。10以上でも可）
$\mathcal{Result}$[n] .... グループ化記録n　文字列
これ以外の$\mathcal{Result}$系も有効で、その内容は execコマンドの場合と同じ。
$\mathcal{Regexp}$.lastIndex ...
　　　gオプションに関係なく、書き替えによる検索開始点の操作は不能。
　　　g有り なら、コマンド実行後、ヒットの有無に関わらず0にリセット。
　　　g無し なら、コマンド実行前後で変化なし。
これ以外の $\mathcal{Regexp}$ 系は exec コマンドの場合と全く同じ。
RegExp 系も exec コマンドの場合と全く同じ。
　　　ただし、g有り で得られる情報は最後のヒットによる更新値だけ。

$\mathcal{Result}$ ... 下記の行列が全1行に変成された情報。　文字列行列
　　　一つもヒットしなかったときは ""（空文字） となる。
　　　そのときは、下記の $\mathcal{Result}$ 系の全情報へのアクセスは不可。
$\mathcal{Result}$[0] ...... 上記行列の1行目　文字列配列
　　　　　　　　各要素の呼び出しは下記による。以下も同様。
　　　　　　　　$\mathcal{Result}$[0][0],[0][1],[0][2],...[0][n]
$\mathcal{Result}$[1] ...... 上記行列の2行目　文字列配列
　　$\smash{\vdots}$　　　　（m: ヒットした文字列の個数）
$\mathcal{Result}$[m-1] ... 上記行列の最後の行　文字列配列
これ以外の$\mathcal{Result}$系は無効。
$\mathcal{Regexp}$.lastIndex ... gオプションの有無により異なる。
　　　g有り なら、この値を書き替えて検索開始点の操作が可能。
　　　g無し では、書き替えの効果なし。検索は常に最初から。
　　　gに関係なく、この値はコマンド実行前後で変化なし。
これ以外の $\mathcal{Regexp}$ 系は exec コマンドの場合と全く同じ。
RegExp 系も exec コマンドの場合と全く同じ。
　　　ただし、g有り で得られる情報は最後のヒットによる更新値だけ。

"..."で各要素を分離し、集積した結果を"[ ]"で再配置。

$\mathcal{Result}$ ...... 検索された文字列の、原稿中での左端の位置　数値
　　　　　　文字列がヒットしないときは -1 となる。
これ以外の$\mathcal{Result}$系は無効。
$\mathcal{Regexp}$.lastIndex ...
　　　この値を書き替えても検索開始点の操作はできない。
　　　この値はコマンド実行前後で変化はない。
これ以外の $\mathcal{Regexp}$ 系は exec コマンドの場合と全く同じ。
RegExp 系も exec コマンドの場合と全く同じ。

$\mathcal{Result}$ ...... 置き換え処理後の原稿　文字列
　　　　　　ヒットしなかったときは 原稿 $\mathcal{Original}$ のまま。
$\mathcal{Result}$[0] ...... $\mathcal{Result}$ の1文字目　文字
$\mathcal{Result}$[1] ...... $\mathcal{Result}$ の2文字目　文字
　　$\smash{\vdots}$　（n: $\mathcal{Result}$ の文字数）
$\mathcal{Result}$[n-1] ... $\mathcal{Result}$ のn文字目　文字
これ以外の$\mathcal{Result}$系は無効。
$\mathcal{Regexp}$.lastIndex ...
　　　この値を書き替えても検索開始点の操作はできない。
　　　コマンド実行後は0にリセットされる。
これ以外の $\mathcal{Regexp}$ 系は exec コマンドの場合と全く同じ。
RegExp 系も exec コマンドの場合と全く同じ。
　　　ただし、得られる情報は最後のヒットによる更新値のみ。

より複雑な表現の手段については下記を参照。これらを利用すると、名簿の原稿の中の苗字と名前を入れ替えたり、英文の全ての小文字を大文字に置き替えたりなどの多様な変換ができる。 \$1,2,3 ... 、\$<name>、 arguments[1],[2],[3]... 、htmlエスケープ例。

$\mathcal{Result}$ ... 分割された文字列のリスト　文字列配列
　　　　　区切り記号は削除されている。しかし、
　　　　　$\mathcal{Regexp}$ 内の区切り記号を( )で囲むと、
　　　　　グループ化記録の内容として $\mathcal{Result}$ に混入してしまう。
$\mathcal{Result}$[0] .... 分割された最初の文字列　文字列
　　　　　　　　　原稿の最初が分割記号のときは、""（空文字）。
$\mathcal{Result}$[1] .... 分割された2つ目の文字列　文字列
　　$\smash{\vdots}$　（n: 分割記号の個数）
$\mathcal{Result}$[n] .... 分割された最後の文字列　文字列
　　　　　　　　　原稿の最後が分割記号のときは、""（空文字）。
これ以外の$\mathcal{Result}$系は無効。
$\mathcal{Regexp}$.lastIndex ...
　　　この値を書き替えても検索開始点の操作はできない。
　　　この値はコマンド実行前後で変化はない。
これ以外の $\mathcal{Regexp}$ 系は exec コマンドの場合と全く同じ。
RegExp 系も exec コマンドの場合と全く同じ。
　　　ただし、得られる情報は最後のヒットによる更新値のみ。

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A

B

原稿と正規表現を入力後、検索ボタンをクリック。
 赤枠の欄：
　原稿内のヒット部分の背景がピンク表示される。
 青枠の欄：
　位置番号やグループ化された内容が表示される。
  入力サンプル ボタン １～８をクリック。
 原稿や正規表現の文例が表示される。
 そのまま使うか、編集の元データにする。

　ここからキーボードで入力できる制御コードは、Enterキーによる改行\nのみ。
　外部エディタによるテキストの貼り付けで、その他の制御コードの取り込みも可能。ただし、改行\rは強制的に改行\nに書き変わる。

last
Index